コンタクトレンズを使用している方へ
① 眼科専門医による定期検査と処方を受けましょう。
② フィッティング、度数変化、目に異常がないかの検査を受けましょう。
③ 日常での正しい装用時間(1日12〜14時間)と装用期間、ケアが大切です。
④ 医師の診察を受けずにネット購入だけの方は、目の障害や度数変化に気づかずに
使用されている危険性を伴う場合があります。
眼科専門医がいる医療機関は、定期的な検診をおこなうことで、販売という営利目的ではなく、目の安全を第一に考えた最適なコンタクトレンズを処方しています。
コンタクトレンズ障害
近年、おしゃれカラーコンタクトレンズの普及や品質向上により、コンタクトレンズ利用者は全国で1,500万人から1,800万人ともいわれ、国民の10人に1人がコンタクトレンズを装用していると推測されています。それに伴って、装用の仕方が原因で起こる目の障害(コンタクトレンズ障害)で受診される方も増える傾向にあります。
コンタクトレンズによる病気
- コンタクトの長期使用で角膜の表面の細胞が死んでしまうことが原因でおこる点状表層角膜炎
- 角膜の表面に傷ができ長期間治療をしなくてその傷が原因でのウイルスなどによる感染症角膜炎や角膜潰瘍
- コンタクトレンズによってアレルギー性結膜炎の発症
などがあげられます。
症状
目の充血や痛み、異物感(ゴロゴロ)がある、目やにが多い、涙が出るなど、一見コンタクトレンズが原因なのか、疲れ目やアレルギーなのか、自分では区別できません。怖い話ですが、重度の症状になると失明する場合がありとても危険です。
原因
コンタクトレンズの装用で角膜の表面が覆われ、涙液中の酸素が不足し角膜が酸素不足に陥ります。酸素不足の角膜は傷がつきやすく、感染症をおこします。
寝ているときも使用するなど、長時間連続装用するとコンタクトレンズ障害のリスクが高まります。
予防と治療
コンタクトレンズは目に直接異物が触れているので眼の障害を起こしやすく、症状がある場合は、眼鏡と兼用するなどの対策をとり、装用をやめて受診しましょう。
尾上眼科医院では、コンタクトレンズ装用者に目を第一に考えた、検診・処方・販売をおこない障害の予防をしています。
コンタクトによる目の病気
点状表層角膜炎
【症状と原因】点状表層角膜炎にかかると、眼が痛む、涙目になる、光に対して眼が過敏になる、眼が充血するなどの症状が出ます。ものがぼやけて見えることもあります。原因としては、ウイルス感染症、細菌感染症、ドライアイ、強い化学物質、紫外線(太陽光、太陽灯、溶接光など)、コンタクトレンズの長時間装用による刺激、点眼薬による刺激、点眼薬に対するアレルギーによる刺激などがあります。
感染症角膜炎
【症状と原因】目を痛がり涙が出ます。光が眩しいので目ヤニ・瞬きが増え角膜は白く濁りがちになります。角膜炎を引き起こす原因は外因性と内因性のどちらかで、外因性の場合はほこりや異物、事故やケンカなどが挙げられます。また、内因性の場合は栄養障害、細菌やウィルス感染などが原因と考えられます。
角膜潰瘍
【症状と原因】角膜潰瘍(かくまくかいよう)とは、角膜にできたただれのことです。痛みを伴い、眼の中に何か異物が入っている感じがします。また、眼がうずき、光に過敏になって涙の量が増えます。角膜に、膿(うみ)による白い点ができることもあります。ときには、角膜全体に及ぶ深い潰瘍ができることもあります。角膜の裏側にも膿がたまることがあります。潰瘍が深くなるほど、潰瘍の症状も合併症もひどくなります。結膜の充血も起こります。角膜炎や角膜潰瘍は、角膜が傷つき、そこに細菌や真菌(カビなど)が感染して起こることがあります。眼の中に異物が入ったままになっていた場合や、コンタクトレンズで眼が刺激された場合(特に、コンタクトレンズをつけたまま眠った場合や、レンズの殺菌消毒が不十分な場合)にも角膜潰瘍が生じることがあります。